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モダン・タイムス
（MODERN TIMES）
１９３６年／米
［監督］チャールズ・チャップリン
［出演］チャールズ・チャップリン／ポーレット・ゴダード

［あらすじ］

鉄鋼工場での容赦なき酷使労働のせいで、気が狂ってしまった一人の工員。
彼は精神病院に送られた挙句に職を失う。
一方、失業中の父親と幼い妹達を養う為に、物盗りをする貧しい少女は、
労働団体のデモに参加中の父親を目の前で殺され、妹達とも生き別れ、一人浮浪者となる。
ひもじさからパンを盗み、警察に追い詰められた浮浪少女をかばった工員。
それが縁で親しくなった身寄りの無い二人は、
吹けば飛ぶようなオンボロ小屋で、貧しいながらも幸せな共同生活を始める。
今は貧しくとも、いつか、裕福な生活になる日が来ると信じて・・・。
人間が人間らしくあるために―。チャップリン渾身の名作。
　

［感想］

６０年以上経った今でも、全く色褪せる事の無い強烈な社会風刺が効いた映画です。
　
この映画が当時の時勢に対して鳴らした、人間性を失った人間達への警鐘。
その警鐘が、文明の発達した現代に至っても聞こえ続ける悲しさ、情けなさ。
工員と浮浪少女が描く、愛と夢と人間味の溢れた生活は、
非情な時代の波に飲み込まれ、幾度と無く潰されてしまうのですが、
それでも「いつかは道が開ける！｣と、手を取りあい立ち上がる二人のたくましさ。
このカップルは、何時の時代になっても、「愛と夢を忘れない人間の理想像｣で在り続けて欲しいものです。
　
チャップリンの歌や踊り、パントマイム、そしてローラースケートに至るまで、
彼の芸達者ぶりが存分に堪能できるのは勿論、ゴダードの目を見張る美しさも必見。

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