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レインマン
（RAIN MAN）
１９８８年／米
［監督］バリー・レビンソン
［出演］ダスティン・ホフマン／トム・クルーズ

［あらすじ］

若き自動車販売業者チャーリーは、経営難で多忙の中、
たった一人の身内ながらも絶縁の仲だった父親の葬儀に出席する。
しかし父の遺言により３００万ドルもの父親の遺産は、
息子であるチャーリーの見知らぬ第三者がそっくり相続する事に。
その相続人は、施設で暮らす自閉症の男レイモンド。
チャーリーはこの時初めて、自分に兄がいた事を知る。・・・この見知らぬ男が兄だと。
遺産配分に納得出来ず、施設から兄レイモンドを誘拐同然に連れ出したチャーリーだが、
融通が利かないレイモンドに翻弄され、思わぬ兄弟旅をする羽目に。
　

［感想］

２０年以上も存在を隠されていた自閉症の兄と旅を続けるうちに、
次第に芽生える真の兄弟愛という、いかにもハートフルなストーリーなのですが・・・。

計算能力と記憶力が抜群に秀でたレイモンドをカジノに利用して大儲けし、
嬉しさのあまり、それ以降態度がコロッと一変し優しくなったチャーリー。
それまでレイモンドを怒鳴り散らしていたチャーリーだけに、その豹変振りに幻滅。
二人の絆は、もっと深い心理的な繋がりなのでしょうが、
残念かな、このシーン以外でチャーリーの心境の移りが殆ど語られていないので、
「大儲けできた→兄（の才能）が大好き＝兄と遺産を利用して一生左うちわ。」
・・・悲しいけれど、この展開ではそう連想せざるを得ず残念。
もちろん、そんな意図の物語ではないと判っていますが・・・。

兄にあの特殊な才能がなくとも、弟はこの一週間の旅で兄を愛したのでしょうか？
それを思うと、チャーリーのレイモンドに対する兄弟愛は、
私にはマユツバものでしかありません。
そして、そうやってチャーリーを勘繰る自分の心の狭さに情けなくなるのです。

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