B switch (home) > 映画TOP

火龍
(THE LAST EMPEROR)

1987年/中=香港
[監督]リー・ハン・シャン
[出演]レオン・カーファイ/パン・フォン


[あらすじ]
日本の敗戦後、戦犯として中国の収容所に捕われた満州国皇帝・溥儀は、
出所後、一人民として看護婦・李淑賢と再婚し、静かに暮らす。
精神改造を受けた溥儀は、皇帝時代の過ちを悔い、償おうとするが、
皇帝時代と変わらず、彼は無力でしかなかった。―
清朝最後の皇帝・溥儀の、戦後の生き様を綴った後半生記。
 
[感想]
ラストエンペラー」の続編とも言える、人民としての溥儀の物語。
火龍とは、歴史上初めて火葬された龍(皇帝)という事で、溥儀の事を意味するそうです。
 
かたや、ハデ〜な歴史ロマン「ラストエンペラー」、
かたや、ジミ〜な人間ドラマ「火龍」。
ラストエンペラーは、出所後の余生にはあまり触れられておらず、
火龍は、皇帝・戦犯時代の部分は駆け足の説明のみです。
双方の映画を合わせ観て、初めて壮大なる溥儀の人生を隅々までトレースできます。
この2本を観れば、NHK大河ドラマを全話見終えたかのような充実感に浸れます。
 
それにしても、映画2本がかりで語られる溥儀の人生・・・スケールでかすぎ!
 
たしかにビジュアルやシナリオでは「ラストエンペラー」に及ばないのですが、
「火龍」は、溥儀の人生を語るに於いて、なくてはならない部分。
やっと自由を手にしても、自力で生きる術を知らず、
人民になってもなお陛下として敬われ、または皇帝として罪を責められ、
いつまでもつきまとう過去に苦悩する溥儀。
彼は一方で、心から愛する妻と、平凡な生活の中にある幸福の味を得ました。
過去が過去だけに、心に痛く、辛いシーンが多いのですが、
貧しくとも夫婦で笑いあい、幸せそうな溥儀を見ると、
溥儀の悲劇の人生もやっと救われたような気分で、涙がポロポロ。
 
いつか中国へ行く機会に恵まれ、そして紫禁城・太和殿の前に立つ事が出来たなら、
その時きっと私は、2本の映画を思い出しながら感無量で泣きむせぶ事でしょう。

B switch (home) > 映画TOP > 火龍
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送