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歓喜に向かって
(TILL GLADJE)

1950年/スウェーデン
[監督]イングマール・ベルイマン
[出演]スティーグ・オリーン/マイ・ブリット・ニルソン


[あらすじ]
交響楽団のバイオリニスト・スティーグのもとに、
突然もたらされた、妻マッタの事故死の知らせ・・・。
あまりにも急な妻の訃報に、うちひしがれ放心するスティーグ。
彼の脳裏を、マッタとの7年間の結婚生活が走馬灯のように駆け巡る。
出会い、恋愛、結婚、衝突、喜怒哀楽を分かち合う日々。
スティーグの回想で巡る、平凡な夫婦の軌跡。
 
[感想]
気が小さいくせに誰彼構わず鼻息荒く、自信過剰でひねくれ者のスティーグは、
才能と浮気に溺れ、妻を傷つける「浪花恋しぐれ」きどりのダメ夫。
マッタも気が強く、理不尽な夫に屈しないので、もちろん夫婦喧嘩に発展。
かと思えば、慰めあったり、ラブラブだったり。
でも、こんな夫婦いくらでもいますよね。珍しくもなんともないです。
わざわざ映画にするまでもないような、ごくごく普通の夫婦像。
展開も、ささやかな出来事で一喜一憂する「渡鬼」や民放昼ドラ風。
 
ラストでスティーグが、バイオリンを弾きながら息子にチラッと笑ってみせます。
あのスティーグが子供に笑顔をみせるなんて・・・。
7年間の月日がいかにスティーグを変えたか。
平凡な日々を重ねながら、成長したスティーグの姿がうかがえる一瞬にホロリ。
 
一寸の夫婦にも五分の幸せ。
こんなささやかな幸せで世の中は回っているのです。
 
ラストで奏でられる「第九交響曲」は、
すったもんだやっても、絆が強く、幸せだったこの夫婦を称えるにふさわしい、
まさに歓喜の調べでした。

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