山吹峠を越え、道が下り始めると、
広大な牧草地がありました。
天気が良ければ牧歌的な風景だったでしょう。

■山之村

神岡の町から離れた山奥に、幾つかの集落が点在しています。
これらの集落をまとめて山之村と呼ばれています。
来てみたら、普通の山の中の集落でした。

道を走っていたら、法面にいた熊とハチ合わせ！
おぉー！野生の熊に初めて出会った！
まだ小熊でしたが、バイクの排気音に気付いて、
すぐに森の中へと逃げていきました。
小熊という事は、近くに母熊もいたのかなぁ。
母熊がこちらに向かってこなくて良かったです。
さすが、クマ牧場があるほどの熊生息地・奥飛騨です。

同じ所をグルグルしたり、
行き止まりを引き返したりと、もう半べそ。
なんだかキツネに化かされているようで気味が悪いです。
ダメ元で山へ向かう道を進んだら、飛越トンネルまで来てしまいました。
このトンネルの向こうは富山県、有料道路の有峰林道です。
これ以上寒さに耐えられない！
メッシュジャケットの下にネルシャツを着込んで、
冷え切った体を暖めます。

寒さで歯をガチガチ言わせつつ、飛越トンネルから引き返します。
…あれ？あんなにグルグル回った道なのに、
今度はすんなり山之村を抜けられたぞ？
こんな野良道ですが、これでも山之村のメインストリートなのです。

実は今回は、奥飛騨温泉郷ではなく、
山之村のキャンプ場に泊まるつもりでしました。
たまたま定休日だったので今回は諦めたのですが、
先ほど熊に出くわした事で、泊まらなくて良かった…と少し安心しました。

やっと山之村を脱出したのに、
神岡へと下る道は、工事で時間帯通行止めの予告が…。
また山之村を彷徨って、双六渓谷側に戻らなければならないのか…
と一瞬は落胆しましたが、看板をよく見たら、
現場に着く頃にはちょうど通行可能時刻になりそうです。
迷わず進めよ！

■道の駅宙（スカイ）ドーム神岡

無事工事現場を通過し、やっと神岡まで下りてくる事が出来ました。
いやぁ寒かったー！鼻水がズルズルです。
さっそく自販機でホットコーヒーを買い、頬や指先を暖めながら休憩。

神岡の道の駅には、ノーベル賞で有名になったカミオカンデに関する資料館が併設されています。
売店には関連して、NASAグッズや宇宙食なんかも売っていて面白いです。

■R41　中山七里

山之村で迷っている間に時刻は14時を過ぎてしまい、もう寄り道をする余裕もありません。
後はR41で真っ直ぐ愛知に帰るだけです。

飛騨川の美しい渓谷美を横目に、R41を快走。
あんなにメッシュジャケットで寒かったのに、美濃加茂まで戻ってきたらムシムシと暑くなりました。
16時半頃に帰宅、2日目の走行距離は290kmくらい。

＜終わり＞