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気分は銀河鉄道999〜余部鉄橋
 
兵庫県・香住海岸に面する深い谷間に架かる、JR山陰本線の余部鉄橋は、明治製のレトロなトレッスル橋梁です。
列車が空を飛んでいるかのように渡る姿は、まるで銀河鉄道のようです。

香住は、山が海岸線にまで迫るほど複雑な地形がゆえ、最後の最後まで山陰線の開通を阻み続けた難工事区間でした。
で、悩んだ末にとった開通手段は、安価で、しかも深い谷間にも橋を作りやすい、トレッスル橋で一気に谷間を渡す方法。
アメリカの開拓技術を導入したのでした。
高さ41m、長さ309m、鋼鉄のトラス組み櫓の橋脚が並ぶ様は圧巻です。
トレッスルとしてはもちろん、日本の鉄道の橋梁全体を見ても屈指の巨大っぷりです。
 
橋の下にはR178が通り、付近は公園になっています。
公園は鉄ちゃんの撮影ポイントで、時刻表もあり、列車の通過時間が判るようになっています。
ここを通りがかるたびに、カメラマンが三脚を立ててジッと待機しているのを見かけます。
公園にバイクを置き、餘部駅に向かいます。
 
駅は徒歩でしかいけない僻地で、しかもその歩道がプチ登山道。
公園から駅までは5分程度の道程ですが、息が上がりました。
 
M45年に鉄橋が完成し、晴れて山陰線が通っても、この付近には駅が無く、付近の人は不便を強いられていました。
当時の人々の念願が叶い、餘部駅が完成したのはS34年。
鉄橋完成から50年近くも経ってからでした。
駅に向かう歩道からは、迫力の橋脚群が見られます。
凄いですねぇ。
銀河鉄道999が、駅から空に向かって駆け上がってゆく、あの線路を彷彿とさせます。
餘部駅から更に少し登った所に、「余部鉄橋ベストショットポイント」があります。
そこは、橋・列車・海が一気に撮れる、鉄ちゃん御用達の場所です。
まだ朝8時半だと言うのに、そのポイントにはもう10人くらいカメラマンがいて三脚だらけ。
 
やがてトンネルを抜け、鈍行がやって来ました。
けたたましいシャッター音の中、列車はゆっくりと駅に滑り込みました。
小さな無人の餘部駅から2両編成の鈍行が発車し、のんびりと橋を渡って行きました。
こうやって見ると、色といい小ささといい、超特急999でなくマゼラン6号レベルです。
ボケーッと見送ってないで、乗って鉄橋を渡ってみれば良かったなぁ・・・。
 
’86年、余部鉄橋を渡っていた回送列車が、強風に煽られて橋から転落し、車掌さんや地上の人を巻き込み6名の犠牲者を出す事故がありました。
公園近くの橋脚の下には、事故の慰霊碑があります。
悲しくもその事故が、全国にこの橋の存在を知らしめる事になり、今でも余部鉄橋には観光客が絶えません。
 
余部鉄橋は、老朽化や安全対策で、H19年春から新橋梁への付け替え工事が始まります。
歴史のある橋なので、なんらかの方法で保存されるのではと思うのですが、現役の雄姿を見られるのもあと少し。
 
<終わり>
 
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