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白水ダム
 
大分県竹田市にある白水ダムは、正確には白水堰堤です。
(河川法では、ダムの定義は提高15m以上。白水堰堤は14m。でもなぜか「白水ダム」とみんな呼ぶ。 )
S13年に完成した農業用溜池の堰堤で、国指定重文&土木遺産にも選定されています。
実用とデザインを兼ねた流線美で、日本一美しい堰堤と賞されています。

この堰堤は、以前「めざましテレビ」の中継で紹介されているのを観て一目惚れし、いつか来てみたいと思っていた場所でした。
 
竹田市の郊外から、「白水ダム」の案内看板を目印に山の中を進みます。
同じように「白水の滝」という案内看板も出ており間違えやすいですが、白水ダムは滝とは全然違う場所にあるので注意です。
 
やがてアプローチは民家も全く無い深い山の中の狭路に。
おいおいこっちで大丈夫か?と不安になりながら進むと、突然目の前に大きな堰堤が飛び込んできました。
ダムの前で道は行き止まりになり、狭い駐車場になっています。
車3台ほど先客がおりました。しかも皆、本州ナンバーの車です。
こんな狭い道を、よく車で来る気になるなぁ・・・感心します。

右岸には滑らかな減勢工。
石工の国らしく、「武者返し」なんて呼ばれています。
さすが九州の築城技術、まるで研磨したかのように滑らかなライン、美しい!
 
ちなみに武者返しとは城の石垣の積み方の一つで、上になるほど急斜になる富士山のような積み方の事です。
 
堰堤直下には、減勢池と、下流への排出穴があります。
 

減勢池の縁を渡って、右岸の階段を登り、左岸の階段状減勢工を見ます。
見よ!この美しきライン、たまりません!

左岸の階段も登ってみます。
自然に帰りそうな風化具合ですが、それでも美しい。
左岸の階段から見た提体と武者返し。
提面の越流部はわざと粗加工が施されており、水が越流するとレースのような転波模様が発生するようになっています。
 
武者返しや階段状の減勢工も、転波も、地盤が弱いこの土地を刺激しないよう、なるべく水勢を弱めるように施工された苦心の技術です。
大地を労わり、且つ、見栄えも美しい、究極の機能美なのです。
階段を登りきると、提体の上にはグリーンの湖面が広がっていました。
 
沈黙の湖面から水が静かに滑り落ちる姿を見ると、足がすくみ、ドキドキし、お尻がキューキューします。
取水口とか、ダムのゲートとかを見ると吸い込まれるような気分になる、あの恐怖に似ています。
 
GWだからか、次から次へとどんどん車がやって来て、駐車場にも狭い道にも車が溢れて立ち往生状態。
白水ダムって人気あるんだなぁ・・・とビックリしながら、バイクで喧騒をすり抜けてダムを後にしました。
 
<終わり>
 
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