B switch (home) > 日本の残影 > 大久喜鉱山跡/1

大久喜鉱山跡/1
 
S46年に閉山した大久喜鉱山は、自然のなすがままにその姿を崩し、大地に帰ろうとしていました。
必死のアプローチの末に拝んだ天空の廃墟はかつて無いほどに印象深く、良い思い出になりました。

愛媛の五十崎町(現・内子町)にやって来ました。
この町には明治から栄えた銅山があった筈ですが、詳しい所在地は知りません。
 
ツーリングマップルにある「大久喜」の文字だけを頼りに、山の中に入り込んでみます。
 
コンクリ舗装の寂れた山道を登っていると、運よく地元のおじさんに出会いました。
大久喜鉱山の場所を聞いてみると、この道を進んで行くと辿り着けるとの事。
・・・しかし、どう見てもこの先ダートなんですけど。
しかも、もう15時半で、日が暮れかけています。
おじさんの「鉱山に行ってももうなにも残ってないよ。」という言葉と、そのバイクで行くの?と言いたげな視線を受けながら、ダートに突入。
とりあえずダートを登り、峠までやって来ました。
砂が流れて所々に溝が出来ていましたが、ここまではRFでも普通に走れました。
 
峠で道は分岐しています。
おじさんの話では、右の下りを進めば鉱山跡だそうです。
まぁ、行けるだろうと気楽に下り始めました、が・・・。
道はどんどん荒れ始め、水に流されて出来た溝はますます深くなり、ワダチも深くてタイヤがとられまくりです。
オフ車ならなんでもないダートですが、キャンプ道具満載のRFではさすがにキツイ!
しかしこの坂&ガレ場では、Uターンするのも難儀です。
スタンディング&低ギアで必死にダウンヒル。
この先、道が良くなると信じて。
 
しかし無常にもこの先は・・・。
・・・道 が な い ・・・。
 
草が生い茂り、廃道状態です。
でもここまで下ってきたあの道を、後戻りなんて考えたくありません。
 
暑さと日暮れの焦りで、脳みそにアドレナリンがジュパッと分泌されるや、覚悟を決めてRFでヤブの中に突入!
このエラの張ったアッパーカウルはダテやないんやぞー!
アクセル吹かしながらカウルで立ちはだかるヤブをラッセル!ひたすらラッセル!
必死のスタンディング&ラッセルの末、廃道から突然空き地に出ました。
写真中央の森の奥の穴から出てきました。
 
濡れた草と段差でタイヤが滑って幾度もヒヤッとしましたが、無転倒で突破できました。
オフ車ならともかく、フルカウルバイクでこの道を突破するような奴は、後にも先にも私だけでしょう。
 
・・・で、ここが鉱山跡地?
なにも無いと言われたけど、本当に何もないなぁ。
しかしふと山の上を見たら・・・。
あったー!!木造の建物ー!!
 
でも、あの建物に近づくには、この斜面を登れと?
今までのアプローチだけで充分疲れたのに、更に登山しろと?
ええぃ乗りかかった船だぁ!登ったろやないかー!!
 
大久喜鉱山跡/2へ続く

B switch (home) > 日本の残影 > 大久喜鉱山跡/1