王滝の集落から更に奥の、滝越方面へと進みます。
王滝ですでに陸の孤島なのですが、
更に奥にまだ集落があるのが凄いです。

■自然湖

これは王滝から滝越に向かう途中にある、大きな湖。
昭和59年の長野県西部地震の時、崩れた土砂に王滝川が堰き止められ、
水没した立ち枯れ木が並ぶ、不思議な湖が出来たのです。
経緯や景観が、上高地の大正池や、美瑛の青い池に似ていますね。

長野県西部地震が発生した時、私はこの山を越えた某集落の小学校に通っていました。
人生で初めて経験した大地震でした。
今まで地震なんて経験した事がなかったのに、その初めての揺れに、とっさに教室にいた全員が机に潜りました。
今まで避難訓練の意味が分からなかったけど、こういう時の為の訓練なんだ〜と感心した記憶があります。

湖を眺めながら、先ほど道の駅で買った缶コーヒーとおにぎりをいただきます。
まとわりつく虫が多くて、落ち着いて食べられないよう…。

滝越までは行かず、自然湖でUターンして、
今度は王滝から御岳高原へと向かいます。
これは牧尾ダムのダム湖。

ダム湖を見下ろしながら、どんどん登っていきます。

急なクネクネ道をブイブイと登っていきます。
雪国の王滝でも、さすがにソメイヨシノはとっくに散ってしまった後ですが、
標高があがるにつれ、山桜がまだ咲き残っていました。

■清滝

御岳は霊峰で、たくさんの行者さんが参拝に訪れます。
麓のほうには御嶽神社もあり、
道中には「霊神碑」と呼ばれるお墓のような石碑が無数に立ち並んでいます。
道中にある清滝は、そんな行者さんが滝行する神聖な場所です。

清滝には滝壷が無く、滝行し易いようにコンクリの舞台になっています。
昔は、100日間の修行を果たさないと御岳に入山出来ない厳しい掟がありました。
今の御岳は、修行どころか煩悩だらけの信仰心のない者や女も、
平気で踏み入る観光地と化していますね…。

'17木曽ツーリング／5へ続く