天気が悪く、しかももう夕方とあって、天空の絶景はイマイチな眺めでしたが、
それでも眼下の町並みがジオラマに見えるほどの高度感が楽しめました。
暗くなり始めたので、千段の階段を走り降ります。 |
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奥の院から10分ほどで降り切り、
バイクまで戻ってきた時には16時半。
駐車場を貸してくれたお土産屋さんはもう閉まっていました。
ここで、本日泊まるキャンプ場を探します。
マップルを見ると、山寺の近くに天童高原というキャンプ場がありますが、
そこは地図を見るからに陸の孤島で、
そこで独りで寝るのを想像したら脳が拒絶反応を示しました。
で、もう少し南に西蔵王高原キャンプ場という場所を見つけ、
そこは無料で、マップルの巻末に詳細や電話番号も載っていたので、
電話をかけ、予約をとりました。 |
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今日も、どう頑張っても、
明るいうちにキャンプ場にチェックインできそうにありません…。
それでも急いで、最寄のスーパーで買出しをして、西蔵王に向かいます。 |
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山形市の市街地の奥に、お日様が沈んでいきます。
幻想的な雰囲気に見えますが、こう見えて実はどしゃ降りです…。
雨が突然スコールのように降り出し、
慌てて路肩でレインウェアを装着している最中の光景です。
今日は不安定な一日で、
晴れたと思ったら突然雨が降ってくる天気のくり返しでした。
おかげで、4回もレインウェアの脱着作業をするハメになりました。
山寺から一旦山形市内のR13に出て、
r53から西蔵王高原へと向かいます。
クネクネ道を登りつめ、西蔵王公園というエリアをグルグル探して、
やっとキャンプ場を見つけました。 |
キャンプ場到着時にはすっかり真っ暗になってしまいました。
しかも、サイトは駐車場から離れており、森を下った場所にあるようです。
サイトへと続く、真っ暗闇の細道にビビリまくり。
照明のある駐車場でビバークしようかと悩みましたが、意を決してキャンプ道具をかかえ、
目をこらし、足で探りながら、真っ暗な山道をサイトへと下って行きました。
予約時に、「10番のサイトを使ってください」と言われました。
区画された中の10番サイトにテントを立て始めたものの、暗いわ怖いわで、気が気ではありません。
まぁどうせ私独りだけだし、管理人さんもいないし、って事で、炊事棟まで行って電気をつけ、
その明かりでテントを立て、そのままこっそり炊事棟の軒下に泊まらせていただく事にしました。
テントを張り終えて気付きましたが、柱には熊さん出没注意の張り紙が…。
今年は木の実が不作で、食料を求めて全国的に熊が人間のエリアに出没しています。
「単独行動は避けろ、熊を誘引するような食料や果実を放置しないこと」と書かれていますが、
えぇもうバリバリ単独行動ですよ!しかもサイト一帯が栗やドングリの雑木林で、
私ですら栗を拾って焼いて食べようかと思ったくらいに、栗やドングリがそこら中に大量に落ちてますよ! |
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こんな熊さん大喜びな環境で、頼りになるのはスマホの音のみ。
最大ボリュームでラジオを垂れ流し、夕食の準備をします。
テントの外の、ブラックホールのような暗闇は気にしない気にしない…。
今夜はもやしと豚バラのゴマ豆乳鍋と、レトルト赤飯。
そして、山寺のお土産屋さんで買ったさくらんぼワイン。
本当は美味しそうなアイスワインがあったので欲しかったのですが、
コルク抜きを持ってないので諦め、
唯一スクリュー栓だったこのさくらんぼワインを選びました。
軽くて美味しくてどんどん飲めますが、
夜中に暗闇を突っ切ってトイレに行くのが嫌なので、半分だけに抑えました。
お風呂に入る時間が無かったので、昨日に続き、今日も清拭で済ませました。
山寺で汗をかいたので、ぜひお風呂に入りたかった…。
明日こそ、どこかで温泉に入るぞ!
19時頃、10番辺りの照明が自動で点きましたが、22時には消えてしまいました。
結局尿意に耐えられず、ビクビクしながら夜中に何度かトイレへと行きました。
5日目の走行距離…295km 使用金額…5215円 |
西蔵王公園キャンプ場DATA (一名&バイク一台で利用の場合)
住所…山形県山形市西蔵王
金額…無料
サイト…2つの湖に囲まれた雑木林の中の砂サイト。
バイク駐輪場…サイトへの乗り入れ不可。駐車場から少し離れているので重装備だと荷運びに大変。
トイレ…水洗。普通。
ごみ箱…なし。持ち帰り。
最寄のお店…麓の山形市内。
最寄のGS…同上。
最寄の風呂…西蔵王高原の登り口にあるR13沿いの温泉郷か、蔵王温泉。
感想…山形市から近い、高原の中の市営総合運動公園内にあるキャンプ場です。
区画された個別サイトが点在し、好きな場所でなく、指定された場所にしか張れません。
と言っても、利用者が少なければ好きな場所に勝手に張っていいと思いますが、照明が指定された場所にしか点きません。
予約無しで利用すると、たぶんサイト照明は点かず、トイレや炊事場の電気も切られたままかも。
たとえ照明が点いても、熊やオバケに遭遇してもなんら不思議でないほどの暗闇っぷりです。
トイレが離れた場所にあるので、夜中はトイレに行くたびに肝試し大会気分です…。
近くに夜景が見られる展望スポットがあり、
いかにもアベックやDQNが好みそうな公園で、そっちの心配でも気疲れします。
駐車場には目が届かないので、バイクが盗難やイタズラをされやしないかドキドキしました。
あと、アクセスがクネクネ峠道なので、週末の夜や早朝には、2輪や4輪の峠小僧が出没します。
一番の問題は、駐車場とサイトの間の坂を上り下りして、荷物を運ばなければならない事。
軽装なバイクのソロキャンパーでも大変なので、大荷物のファミキャンだともう悲惨です。
とまぁ、書けば書くほど悪い印象ばかりになってしまいましたが、
日中のサイトは、雑木林に囲まれた綺麗な場所です。
秋は、栗のイガやドングリだらけなので、整地しないと痛くて寝られません。
印象が悪いついでにもういっちょ、近くに池があるので、秋でも蚊の襲撃がハンパないです。
ここで泊まれば、ちょっとやそっとの不便には動じないほど精神的に逞しくなれます。
色んな意味で、ザ・アウトドア!…なキャンプ場でした。
初心者にはお勧め出来ないキャンプ場ですが、アウトドアマンを自負するツワモノさんは、ここで己のスキルを試してみては。
とにかく、明るいうちに到着する事!駐車場の車上荒らしや盗難に注意すること!
'14東北ツーリング6日目/1へ続く |